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【イベントレポート】SMALL BUSINESS LABO 第2回ミートアップ

#JIRIN#パートナー
2021.12.28
2021年12月17日、鹿猿狐ビルヂング3階のJIRINにて、SMALL BUSINESS LABOミートアップを開催しました。

ミートアップは、奈良で起業を考えている、もしくは起業したばかりの方が、奈良でビジネスを展開している先輩に、自分の悩みをカジュアルに相談できる場です。

起業したばかりだと、いろんな問題にぶつかり、行き詰ってしまうことが多々あります。
そんなときに、気軽に相談できる場所があることで、事業を前に進める1つのきっかけになってほしい。そして、志の高い人に出会い、奈良のビジネスネットワークがもっと活性化して欲しいという願いを込めて開催しています。

今回は相談者枠として、一般社団法人NIMO ALCAMOの古市さん、株式会社はたごの中岡さん、UtoG Academyの南さんが参加しました。この3人はN.PARK PROJECTが開催しているSMALL BUSINESS LABO ビジネスピッチにて「サポート賞」を受賞している方々です。

3人にアドバイスをおくる先輩枠では、奈良を中心にスペシャルティーコーヒー事業を展開するROKUMEI COFFEE CO.代表の井田さん。果実加工品の販売やカフェ運営を行っている株式会社堀内果実園 取締役の堀内さん。編み物を通して様々な事業を展開するamirisu株式会社の田中さんと落合さん。奈良を拠点にデザイン事業を行っているパンダ合同会社の三原さん。そして、株式会社中川政七商店 取締役副社長の荻野。豪華メンバーを迎え、お悩みへのアドバイスをいただきました。

この記事では、当日の様子をお伝えします。


※本ミートアップは新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いているタイミングで実施しています。また、飲食時のみマスクを外し、それ以外は着用して開催しております。

おいしい香りと共にイベントスタート

今回の参加者の方は飲食関係の方が多かったため、参加者の企業からご飯やスイーツをケータリングとして用意しました。

古市さん特製カレーと色とりどりの副菜を筆頭に、堀内果実園さんからフルーツサンド、ROKUMEI COFFEEさんからはコーヒーを取り寄せと、おいしい香りと共にイベントがスタート。

おいしいものを片手に、わいわいとした雰囲気の中、相談がはじまりました。

現場とのコミュニケーションどうやってはかる?

最初のお悩み相談者は株式会社はたごの中岡さんです。中岡さんは焼肉店などの飲食店をはじめ、運送サービスやデイサービス事業など、多岐にわたる事業を展開。当社が開催した第2回のビジネスピッチでは「わたし農園」という、レンタル農園を通して障がい者の雇用創出とエンパワメントを目指した事業でサポート賞を受賞されていました。

そんな中岡さんの悩みは、現場のマネジメントが円滑に行えないこと。急速に様々な事業を始めたことで、1つ1つの現場とのコミュニケーションがうまくできず、「社長は現場を見ていない!」と社員から言われてしまったそう。
経営者として全体を見ていく一方で、社員のマネジメントやコミュニケーションはどう行うべきか? というお悩みでした。

このお悩みに対し、井田さんは「各事業に事業責任者をしっかり立てて、指揮系統と責任の所在を明確にすることが大切」と話しました。事業が大きくなっていくなかで、1人で全て統括することは非常に難しい。だから、1人で無理をせずに、誰にどの責任があるのかを明確にして任せることが大切だとアドバイスしてくださいました。

中岡さんと事業規模が似ている田中さんは、「コミュニケーションは基本的に社員全員に共有している」とのこと。働くうえで一番大変なのは、1人で業務を抱え込むことなので、コミュニケーションを全てオープンにすることで社員の仕事を分担し、休んでもカバーできるようにデザインしているとのことでした。

当社の荻野は「マネジメントは経営者や働く人によってスタイルが異なってくるので、いろんな方法を試したらいいと思う」と伝えたうえで、社員とのコミュニケーションで大切なのは「文脈」と「その人の存在意義」を確認し続けることだと話します。

文脈とは業務内容の目的や、いま経営者が感じている課題や考えを丁寧に伝えること。そのうえで、なぜその人にやってほしいのかという「存在意義」を明確にする。このプロセスを通して、社員が自分のやっていることの意義と自分が行う意義を理解し、経営者との信頼関係を築くことができると話していました。

アドバイスを受けて、中岡さんは「いろんな方法を聞くことができたので、あとは実践あるのみです!」と少しすっきりした表情と共に、前向きな意気込みを話してくださいました。

理想と現実のギャップ、どう埋める?

続いての相談者はUtoG Academyの南さんです。南さんは奈良を面白い人材や文化が入り混じる「令和板平城京を作る!」というビジョンの元、留学支援や英語教育事業を行っています。

南さんのお悩みは、「ビジネスを通して奈良を盛り上げたいと思っているが、今の事業では奈良のマーケットが小さく、ユーザーも県外の方がほとんど。自分のビジョンとのギャップを感じているが、どう対処したらいいか?」というお悩みでした。

このお悩みに対し、三原さんは「収益のメインを必ずしも理想に合わせた事業にする必要はない」とご自身の経験をもとにアドバイス。三原さんもデザインの仕事をしながら、奈良に関する事業を行っていますが、収益のほとんどはデザインの仕事から得ているとのこと。でも、そこでちゃんと収益を得ているから、奈良の仕事も継続して行えているので、収益をつくれるところでお金をつくり、それを自分がやりたい事業に回すこともできると話してくださいました。

井田さんも三原さんの意見に賛同したうえで、「しっかり収益をつくれるところがあるのなら、そこが基盤となって事業に余裕が生まれる。その上で自分の挑戦したい事業を行うこともビジョンに繋がる会社のあり方だと思う」と話してくださいました。

自分のビジョンを達成するためには、ビジョンに直結した事業をつくるだけでなく、いま行っている事業をどうビジョンにつなげることができるのかを考える。ビジネスとビジョンの考え方を転換することができた時間となりました。

自分のビジネスが求められる場所は?

最後の相談者は一般社団法人NIMO ALCANOの古市さん。古市さんは農山漁村と料理人を繋ぐ「サーカスキッチン」と名付けた飲食提供事業を構想。そのアイデアをビジネスピッチで発表し、サポート賞を受賞しました。その後、当社会長の中川政七によるコンサルティングを経て、「人生を左右する出会いを数多く生み出す」というビジョンを新しく据え、現在はサーカスキッチンと並行して、キャンプ事業も構想中とのこと。

そんな古市さんのお悩みは「サーカスキッチンやキャンプ事業はどのような場所に適しているのか?」でした。いろんな構想が進むなかで、奈良でどのようなイベントや土地をコラボできそうか意見と聞きたいとのことでした。

そのお悩みに対し、井田さんは「奈良は酒蔵が多いので、蔵開きとか合うのでは?」とアドバイス。蔵開きとは新年の吉日に始めて酒蔵を開くイベントで、酒蔵の常連さんや親戚を集めてお祝いするそう。一部の蔵開きではいろんな屋台が出店していることもあり、サーカスキッチンとの相性もよさそうだと盛り上がっていました。

荻野からはイベントでは物販よりも飲食のほうが集客力もあり、コンテンツ力も高いと話したうえで、「何かのイベントの一屋台としてサーカスキッチンをするよりも、サーカスキッチンのイベントをつくった方が面白いのでは?」とアドバイス。サーカスキッチンが1つのコンテンツとして可能性があることを改めて認識できる時間となりました。
今回のイベントを通して感じたのは、「悩みもいろんな視点が入ることで、可能性に変わる」ということ。
起業した当初は、わからないことや困難がたくさん起こります。それを1人や社内で解決しようと思うと、どうしても視野が狭くなり、行き詰ってしまう。

でも、そんなときに色んな人に悩みを相談することを通して、悩みに新たな視点が加わり、事業がより面白くなるヒントに変わる。そして、ビジネスの難しさと志の高さに共感して、サポートしてもらえる人が増える。今回のミートアップは、ビジネスを新たに前へ進める可能性を感じる時間となりました。


写真:岩松琴音/文:外村祐理子/編集:谷尻純子
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