菩薩咖喱#05
2期目で早くも黒字化。菩薩咖喱 店主と振り返る「経営にとって大切なこととは?」吉村萌々×中川政七 対談
GROWTH
2022.03.09
N.PARK PROJECTが本格始動するまだ少し前、N.PARK PROJECTの支援案件 第1号として経営コンサルティングをスタートしたのが、奈良市で店舗開業を目指していたネパールカレー専門店の「菩薩咖喱」でした。
当時、店主の吉村萌々さんは“流しのカレー屋”として、イベントや間借りで不定期に出店。そろそろ自分だけの店舗を持ちたいと思っていたところに飛び込んできたのが、N.PARK PROJECTパイロット事例としての支援案件を呼びかけた、当社会長・中川政七のSNSでした。
その後ご縁があり、中川がコンサルタントとしてビジョンや予算、中期経営計画の策定などをサポート。そうして2020年2月、奈良市のきたまちエリアに菩薩咖喱がオープンしました(現在はならまちエリアに移転)。
そしてこのたび、菩薩咖喱はコロナ禍にも関わらず2期目で見事黒字化。「奈良をカレーの総本山にする!」というビジョンに向かい、現在も邁進されています。
実は、経営コンサルティングを始める際、通常であれば頂戴する基本料金を無料としていた本事例。それはN.PARK PROJECTとしても初の事例であったことの他、立ち上げ期で資金に余裕がない時期でも、志がある事業者を支援したいとの想いから決めたものでした。
そこで通常のコンサルティングフィーに代わって約束をしていたのが、「売上が損益分岐点を超え、経営に余裕の出る額に達した際に“出世払い”をしていただく」ということ。毎年の年次決算で目標額に達したら、売上の1%をいただくと両者で取り決めていたのです。
そして2022年1月、菩薩咖喱の吉村さんより中川へ連絡が入ります。早くも2期目で目標金額に到達し、出世払いが発生するというお話でした。
この菩薩咖喱さんからの連絡を機に、中川政七商店で新たに設けたのが「恩送り制度」です。先輩たちの出世払いをそのまま頂戴するのではなく「恩送り制度」として貯め、一定額まで貯まったら次の事業者の経営コンサルティングフィーを再度無料にする取り組みを決めたのです。
今回はこの「恩送り制度」のきっかけとなった菩薩咖喱の吉村さんと中川の、2期目を振り返っての対談をお届けします。
▼恩送り制度の詳細はこちらから
持続可能な経営支援制度を開始!N.PARK PROJECT「恩送り制度」
当時、店主の吉村萌々さんは“流しのカレー屋”として、イベントや間借りで不定期に出店。そろそろ自分だけの店舗を持ちたいと思っていたところに飛び込んできたのが、N.PARK PROJECTパイロット事例としての支援案件を呼びかけた、当社会長・中川政七のSNSでした。
その後ご縁があり、中川がコンサルタントとしてビジョンや予算、中期経営計画の策定などをサポート。そうして2020年2月、奈良市のきたまちエリアに菩薩咖喱がオープンしました(現在はならまちエリアに移転)。
そしてこのたび、菩薩咖喱はコロナ禍にも関わらず2期目で見事黒字化。「奈良をカレーの総本山にする!」というビジョンに向かい、現在も邁進されています。
実は、経営コンサルティングを始める際、通常であれば頂戴する基本料金を無料としていた本事例。それはN.PARK PROJECTとしても初の事例であったことの他、立ち上げ期で資金に余裕がない時期でも、志がある事業者を支援したいとの想いから決めたものでした。
そこで通常のコンサルティングフィーに代わって約束をしていたのが、「売上が損益分岐点を超え、経営に余裕の出る額に達した際に“出世払い”をしていただく」ということ。毎年の年次決算で目標額に達したら、売上の1%をいただくと両者で取り決めていたのです。
そして2022年1月、菩薩咖喱の吉村さんより中川へ連絡が入ります。早くも2期目で目標金額に到達し、出世払いが発生するというお話でした。
この菩薩咖喱さんからの連絡を機に、中川政七商店で新たに設けたのが「恩送り制度」です。先輩たちの出世払いをそのまま頂戴するのではなく「恩送り制度」として貯め、一定額まで貯まったら次の事業者の経営コンサルティングフィーを再度無料にする取り組みを決めたのです。
今回はこの「恩送り制度」のきっかけとなった菩薩咖喱の吉村さんと中川の、2期目を振り返っての対談をお届けします。
▼恩送り制度の詳細はこちらから
持続可能な経営支援制度を開始!N.PARK PROJECT「恩送り制度」
菩薩咖喱(ぼさつかりー)
奈良市のならまちエリアにあるスパイスカレー専門店。「奈良をカレーの総本山にする!」というビジョンを掲げ、豆のカレーを基調とする定食スタイルの「ダルバート」を提供している。2018年からイベント出店をスタートし、2019年に間借り店舗、2020年に実店舗をオープン。実店舗オープン前から、中川政七商店の「N.PARK PROJECT」によるサポートを受ける。
一年に1回、事業やビジョンへの到達度を振り返る
中川政七商店・中川政七(以下、中川):
1年間お疲れさまでした。そんなに楽な1年じゃなかったはずなのに、事業を始めて2年目で無事に黒字化できたということで、本当に良かったね。
菩薩咖喱・吉村萌々(以下、吉村):
ありがとうございます。ただ、実際は目標を超えてるのが割と意外だったというか。実感としては、1年目よりもさらにダラダラと苦しい状態が続いている感覚がありました。営業日数が1年目のときより多かったから達成できた、というのもあると思います。
中川:
そうか、1年目って予算に全然届かなかったんだっけ。3年目はどのくらいの売上を目指すの?
吉村:
1年目はちょっと届かないくらいで、2年目の今回は少し上回ってます。3年目はそうですね……。正直、黒字化のラインを目指すんじゃなくて、もっと上の数字を自分としては目指したいなと思ってます。2年目もそう思って本当の目標は黒字化ラインよりも高く置いていたんですけど、全然到達していないっていう感じでした。
1年間お疲れさまでした。そんなに楽な1年じゃなかったはずなのに、事業を始めて2年目で無事に黒字化できたということで、本当に良かったね。
菩薩咖喱・吉村萌々(以下、吉村):
ありがとうございます。ただ、実際は目標を超えてるのが割と意外だったというか。実感としては、1年目よりもさらにダラダラと苦しい状態が続いている感覚がありました。営業日数が1年目のときより多かったから達成できた、というのもあると思います。
中川:
そうか、1年目って予算に全然届かなかったんだっけ。3年目はどのくらいの売上を目指すの?
吉村:
1年目はちょっと届かないくらいで、2年目の今回は少し上回ってます。3年目はそうですね……。正直、黒字化のラインを目指すんじゃなくて、もっと上の数字を自分としては目指したいなと思ってます。2年目もそう思って本当の目標は黒字化ラインよりも高く置いていたんですけど、全然到達していないっていう感じでした。
中川:
なるほど。じゃあ僕から一つ。開業する前って数字とか中期経営計画について考えるけど、開業すると日々、目の前のことに対応するのに精一杯になるやんか。吉村さんも大変な毎日とはいえ何とかやってこれてるし、食っていける状態は確保できてるよね。そうなってくるとね、だんだんとビジョンとか事業について考えなくなっていく可能性があるんだよ。
サラリーマンじゃないからさ、目標に届かなくても誰も怒らへん。だからもう自分との決め事なんだけど、一年に1回「何で頑張ってるんだっけ?」「ビジョンに向けて今どんな状況何だっけ?」って、事業を振り返るタイミングをつくったほうがいい。
予算って何のためにあるかっていうと、ビジョンと今を繋げる間(あいだ)なんだよね。だから、予算の金額は別に何でもいいんだけど、それを達成すると何が起こって、どうビジョンに近づくのかをちゃんと意識しないとダメなんだよ。
食べていけることも大切だしそこにもハードルはあるんだけど、せっかく、菩薩咖喱はしっかりやれてきてるから。もうちょっと上のところを見た方がいいと思います。それで、その予算が妥当なのかどうかをもう1回考えてみて。
吉村:
わかりました。実際、いま考えていた目標って夢物語の状態で考えた数字であんまり根拠があるわけじゃなかったです。改めてこの先どうなっていきたいか、そこを含めてちゃんと数字目標を立て直したいなと思います。
なるほど。じゃあ僕から一つ。開業する前って数字とか中期経営計画について考えるけど、開業すると日々、目の前のことに対応するのに精一杯になるやんか。吉村さんも大変な毎日とはいえ何とかやってこれてるし、食っていける状態は確保できてるよね。そうなってくるとね、だんだんとビジョンとか事業について考えなくなっていく可能性があるんだよ。
サラリーマンじゃないからさ、目標に届かなくても誰も怒らへん。だからもう自分との決め事なんだけど、一年に1回「何で頑張ってるんだっけ?」「ビジョンに向けて今どんな状況何だっけ?」って、事業を振り返るタイミングをつくったほうがいい。
予算って何のためにあるかっていうと、ビジョンと今を繋げる間(あいだ)なんだよね。だから、予算の金額は別に何でもいいんだけど、それを達成すると何が起こって、どうビジョンに近づくのかをちゃんと意識しないとダメなんだよ。
食べていけることも大切だしそこにもハードルはあるんだけど、せっかく、菩薩咖喱はしっかりやれてきてるから。もうちょっと上のところを見た方がいいと思います。それで、その予算が妥当なのかどうかをもう1回考えてみて。
吉村:
わかりました。実際、いま考えていた目標って夢物語の状態で考えた数字であんまり根拠があるわけじゃなかったです。改めてこの先どうなっていきたいか、そこを含めてちゃんと数字目標を立て直したいなと思います。
中川:
そうだね、それともう一つ。2年目は黒字化したとはいえ、本当の目標は未達だったわけだよね。これをこのタイミングで「何で(目標まで)いかなかったのか」って、1回は反省した方がいい。
やるべきことをしたけど上手くいかなかったのか、やるべきことをできなかったのか、そもそも、それを考えなかったのか。これによって学べることも違うわけだよね。
中川政七商店では中期経営計画を振り返る際に「A・B・C」ってつけてて、Aはやるべきことを実行して達成したらA、実行したけど上手くいかなかったらB、やらなかったらC評価にしてる。結果がどうであろうが、打ち手を実行しなかったらもうCなんだよね。そうやって振り返ることで学びになって、経営者としての力がついていくんだよ。
その“やるべきこと”を考えるときに、「何も思いつかない」って状況だったら、それはインプットが足りないんだと思う。世の中のカレー屋さんで菩薩咖喱の目標売上額までいってるお店なんて絶対あるはずで、何か差があるわけだよね。その差が何かを考えて、次の目標を立てることが大事。
もちろん一年を振り返って「よかったな」と思う部分もたくさんあるから、ついつい自分を甘やかしがちになるけど、でも本当の目標には達成しなかったということもちゃんと踏まえなきゃね。誰も言ってくれないし。
厳しいことを言っちゃったけど、何にせよ、本当に1年間お疲れさまでした。世の中の飲食店で潰れるところもいっぱいあるなかで、黒字化は本当に素晴らしいことだと思うよ。
そうだね、それともう一つ。2年目は黒字化したとはいえ、本当の目標は未達だったわけだよね。これをこのタイミングで「何で(目標まで)いかなかったのか」って、1回は反省した方がいい。
やるべきことをしたけど上手くいかなかったのか、やるべきことをできなかったのか、そもそも、それを考えなかったのか。これによって学べることも違うわけだよね。
中川政七商店では中期経営計画を振り返る際に「A・B・C」ってつけてて、Aはやるべきことを実行して達成したらA、実行したけど上手くいかなかったらB、やらなかったらC評価にしてる。結果がどうであろうが、打ち手を実行しなかったらもうCなんだよね。そうやって振り返ることで学びになって、経営者としての力がついていくんだよ。
その“やるべきこと”を考えるときに、「何も思いつかない」って状況だったら、それはインプットが足りないんだと思う。世の中のカレー屋さんで菩薩咖喱の目標売上額までいってるお店なんて絶対あるはずで、何か差があるわけだよね。その差が何かを考えて、次の目標を立てることが大事。
もちろん一年を振り返って「よかったな」と思う部分もたくさんあるから、ついつい自分を甘やかしがちになるけど、でも本当の目標には達成しなかったということもちゃんと踏まえなきゃね。誰も言ってくれないし。
厳しいことを言っちゃったけど、何にせよ、本当に1年間お疲れさまでした。世の中の飲食店で潰れるところもいっぱいあるなかで、黒字化は本当に素晴らしいことだと思うよ。
「普通のことを普通にやる」難しさ
中川:
一年を振り返って、一番上手くいった施策は何だった?
吉村:
月末にスタッフの子たちと「来月どうする?」って相談していたことでしょうか。「今月はこのくらい外でイベントがあるから、このくらいの収益が見込める。じゃあ目標はこれくらいにしよう」みたいに話し合って、毎月の目標みたいなのを月ごとに見直していました。毎月できていたわけではないんですけど、できるだけそんな話をするようにしていましたね。
コロナもあって、人の流れを見ていると明らかに減っていくときがあったんですね。これではいつも通りにお店を開けても意味がないから、何か手を打たないとって考えて。自分だけで考えていると決めたことも流れていきやすいけど、誰かに聞いてもらったら「言った分頑張らなきゃ」ってなるし、スタッフの子たちも積極的に提案してくれたりするので、自然と話し合いをするようになりました。
中川:
一言でいうと「PDCAが回ってる」って話だね。結局、普通のことを普通に、ちゃんとやってるだけなんだよ。でもそれが本当に大事。
PDCAを回すって当たり前のことなんだけど、みんな本当にやらないんだよね。そもそも目標を立てないことには始まらなくて、目標を立てた後は月次で数字を見る。それで上手くいかないことが続くと「来月どうしたらいいか?」って考える。それを続けてたら、自然と毎月末に事業や打ち手について考える習慣がつくってこと。菩薩咖喱の黒字化は、その基本動作がちゃんとできた結果だと思いますよ。
一年を振り返って、一番上手くいった施策は何だった?
吉村:
月末にスタッフの子たちと「来月どうする?」って相談していたことでしょうか。「今月はこのくらい外でイベントがあるから、このくらいの収益が見込める。じゃあ目標はこれくらいにしよう」みたいに話し合って、毎月の目標みたいなのを月ごとに見直していました。毎月できていたわけではないんですけど、できるだけそんな話をするようにしていましたね。
コロナもあって、人の流れを見ていると明らかに減っていくときがあったんですね。これではいつも通りにお店を開けても意味がないから、何か手を打たないとって考えて。自分だけで考えていると決めたことも流れていきやすいけど、誰かに聞いてもらったら「言った分頑張らなきゃ」ってなるし、スタッフの子たちも積極的に提案してくれたりするので、自然と話し合いをするようになりました。
中川:
一言でいうと「PDCAが回ってる」って話だね。結局、普通のことを普通に、ちゃんとやってるだけなんだよ。でもそれが本当に大事。
PDCAを回すって当たり前のことなんだけど、みんな本当にやらないんだよね。そもそも目標を立てないことには始まらなくて、目標を立てた後は月次で数字を見る。それで上手くいかないことが続くと「来月どうしたらいいか?」って考える。それを続けてたら、自然と毎月末に事業や打ち手について考える習慣がつくってこと。菩薩咖喱の黒字化は、その基本動作がちゃんとできた結果だと思いますよ。
先輩たちの“出世払い”を、後輩に繋ぐ「恩送り制度」開始
中川:
菩薩咖喱の経営コンサルティングは無料でスタートしたけど、黒字化して、双方で決めた売上額に達したら、売上の1%を支払ってもらう“出世払い”の約束をしてたよね。今回その額にも到達されたということで、N.PARK PROJECTとして初の出世払いをしてもらうことになりました。どんな気持ちですか(笑)?
吉村:
うーん。今回取り決めた出世払いのラインって損益分岐点を超える程度の額だったので、やるべきことができてればその額はクリアしてるはずだったんですよね。でも1年目は到達しなくて払えませんでした。それがすごくモヤモヤしてて。払ってしかるべきというか、到達しないといけない数字に到達できてなかった状態だと思っているので、「やっと払えるな」が最初に思ったことでしたね。
中川:
そんな風に思ってくれてたんだ! 出世払いって何となくスパンの長そうな言葉だから、僕としては2年目で早かったなと思ってたんだけどね。ましてやコロナ禍だし。今みたいに、そんな気持ちで言ってくれてるのは嬉しいな。
だったらさ、今年は出世払いのバーを上げたらどうでしょう。3年目も同じバーでもいいんだけど、出世払いの額が吉村さんにとって一つの目指すべきハードルになるのであれば、そのハードルを上げてもいいのかなって。
吉村:
はい、上げたいです!
中川:
うん、じゃあ上げよう。別に税金とかロイヤリティのように出世払いしてほしいわけじゃないし、それが菩薩咖喱の頑張りに効くんならハードルを上げることがいい気がした。
吉村:
お願いします。今年も払えるように頑張ります。
中川:
ありがとう。また今年も、新しいハードルに向けて頑張ってください。それで中川政七商店側は、そんな風に思って払ってくれた出世払いをそのままにしちゃいけないなと思ったんだよね。だから先輩たちの出世払いを貯めて、一定額が貯まったら次の事業者の経営コンサルティングの月額料金を無料にする、「恩送り制度」を始めようと思いました。そうやって、後輩たちにちゃんと繋いでいきます。
吉村:
実店舗のオープンを控えながら右も左もわからずにいたとき、中川政七商店さんからの経営コンサルティングを無料で受けられたのは、とってもありがたかったです。「早く目標の売上額を達成して恩返しをしたい」という思いが常にあったので、今回、出世払いという形で実現できて嬉しいです。今後もよろしくお願いします!
中川:
これからもお互い頑張ろうね。
菩薩咖喱の経営コンサルティングは無料でスタートしたけど、黒字化して、双方で決めた売上額に達したら、売上の1%を支払ってもらう“出世払い”の約束をしてたよね。今回その額にも到達されたということで、N.PARK PROJECTとして初の出世払いをしてもらうことになりました。どんな気持ちですか(笑)?
吉村:
うーん。今回取り決めた出世払いのラインって損益分岐点を超える程度の額だったので、やるべきことができてればその額はクリアしてるはずだったんですよね。でも1年目は到達しなくて払えませんでした。それがすごくモヤモヤしてて。払ってしかるべきというか、到達しないといけない数字に到達できてなかった状態だと思っているので、「やっと払えるな」が最初に思ったことでしたね。
中川:
そんな風に思ってくれてたんだ! 出世払いって何となくスパンの長そうな言葉だから、僕としては2年目で早かったなと思ってたんだけどね。ましてやコロナ禍だし。今みたいに、そんな気持ちで言ってくれてるのは嬉しいな。
だったらさ、今年は出世払いのバーを上げたらどうでしょう。3年目も同じバーでもいいんだけど、出世払いの額が吉村さんにとって一つの目指すべきハードルになるのであれば、そのハードルを上げてもいいのかなって。
吉村:
はい、上げたいです!
中川:
うん、じゃあ上げよう。別に税金とかロイヤリティのように出世払いしてほしいわけじゃないし、それが菩薩咖喱の頑張りに効くんならハードルを上げることがいい気がした。
吉村:
お願いします。今年も払えるように頑張ります。
中川:
ありがとう。また今年も、新しいハードルに向けて頑張ってください。それで中川政七商店側は、そんな風に思って払ってくれた出世払いをそのままにしちゃいけないなと思ったんだよね。だから先輩たちの出世払いを貯めて、一定額が貯まったら次の事業者の経営コンサルティングの月額料金を無料にする、「恩送り制度」を始めようと思いました。そうやって、後輩たちにちゃんと繋いでいきます。
吉村:
実店舗のオープンを控えながら右も左もわからずにいたとき、中川政七商店さんからの経営コンサルティングを無料で受けられたのは、とってもありがたかったです。「早く目標の売上額を達成して恩返しをしたい」という思いが常にあったので、今回、出世払いという形で実現できて嬉しいです。今後もよろしくお願いします!
中川:
これからもお互い頑張ろうね。
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完了
着手中
未着手
スコープ外
文・写真:谷尻純子