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すするか、すすらんか。#01

コロナ禍でオープンしたラーメン店、店主と料理長は大学生。彼らはなぜ学生起業の道を選んだのか

IDEA
2021.06.28
多くの学校が休校・リモート授業となったコロナ禍。急に手にした時間を持て余した学生も多くいるなか、この機会をチャンスととらえ、新たな挑戦にのりだした2人の大学生が奈良にいます。

2人の名は西 奈槻さんと、奥野 亮太郎さん。近畿大学 農学部に通う現在3年生の2人は、西さんの発案で2020年10月、奈良市のならまちエリアにラーメン店「jinniyah/奈KAMA(じんにいや・なかま)」をオープンしました。

ところが持ち前のやる気と行動力でオープンしたものの、メディアに取り上げられてもお客さんの数はなかなか増えず、自分たちが目指す方向にも迷いが生じます。そこで彼らが頼ってくれたのが、中川政七商店のN.PARK PROJECTでした。

十三代 中川政七(中川政七商店 代表取締役会長)のコンサルティングを経て、彼らが新たに目指すのは「日本の若者に“選択肢”を示す」というビジョン。店名は「すするか、すすらんか。」に変更し、2021年6月6日にリニューアルオープンを果たしました。

そんな2人に、開業経緯やコンサルティングを経て気付いたこと、今後目指すものを取材させてもらいました。

この記事は前後編の前編です。
すするか、すすらんか。
近畿大学 農学部に通う3年生(2021年6月現在)の2人を中心に商う奈良のラーメン店。代表の西さんが大学内で料理の腕前が評判となっていた友人の奥野さんを誘い、2020年10月に「jinniyah/奈KAMA」を開業。N.PARK PROJECTのコンサルティングを経て、2021年6月より「すするか、すすらんか。」としてリニューアルオープン。看板商品は旨辛味の「麻婆豆腐ラーメン」。写真左が店主の西さん、右が料理長の奥野さん。

大学生が商うラーメン店「すするか、すすらんか。」

近鉄奈良駅からならまちエリアの方へ歩くこと約11分。小さな町家が立ち並ぶ一角に、シックな看板が目印のラーメン店「すするか、すすらんか。」はあります。
一見普通のラーメン店のように思えますが、他と少し違うのはスタッフ全員が現役大学生という点。店主の西 奈槻さんと料理長の奥野 亮太郎さんは共に近畿大学 農学部の3年生で、フロアで働く他スタッフもまた大学生です。

看板商品は辛さを調整できる麻婆豆腐ラーメン。多くの方に食べてもらえるようにと旨辛味に仕上げたそれは、“大学生がつくった”などと侮ってはいけません。もちもちの中太麺にとろみのついた麻婆豆腐がよく辛み、ファンが多い人気のメニューです。
お店を訪れるのはラーメン好きの大人はもちろん、関西圏の大学生を中心とした彼らと同世代の若者も多数。2人が「一番のPR方法」として日々運用するSNSには、DMなどで同世代からの開業相談なども頻繁に送られてくるのだといいます。

2人のこれまでと、開業の経緯

2人がこのお店の前身である「jinniyah/奈KAMA」をオープンしたのは2020年10月のこと。日本中が、いつ終わりを迎えるか想像もできない、未曽有の危機に疲れ切っている頃のことでした。「何かの枠に収まるのが嫌やった」と話す西さんが、友人の奥野さんに「ラーメン店やらん?」と電話をかけたところから、2人の道はスタートします。

もともと、西さんは高校生までプロドラマーを目指していた音楽畑の人。飲食業界とは無縁の世界で暮らしていました。小学校6年生でドラムと出合い、中学では部活で、高校では大人も多く所属するチームに入りながら、プロを目指した西さん。しかし高校3年生のとき、アメリカで受けたとあるオーディションがきっかけで夢を断念します。
「ドラムの界隈ではトップクラスのチームのオーディションに行って、叩きのめされて。そこには自分よりもドラムを愛している人がたくさんいて、自分は周りの人みたいにドラムを愛せないなと思っちゃったんですよ。

これじゃ無理やって思って、プロを諦めて。当時の高校が近畿大学の附属高校やったんで、そのまま近畿大学に進学しました」

1年生時は次の夢が見つからず、くすぶっていた西さんでしたが、2年生の春に新型コロナウイルスが猛威を振るい始め、時間ができたことで「何かしたい」という気持ちが強まります。

「このまま一般企業で就職するのは自分らしくないな」と思っていた西さん。まず選んだのは起業サロンに入って勉強するという方法でした。そこで改めて「何かするために動き出そう」という気持ちが強まります。その後たくさんの大人に話を聞いて回ったなか、縁あって今の場所を貸してもらえることになりました。

一方、友人から「カマキリ」というニックネームで呼ばれる奥野さんは、そのニックネームの通り昔から大のカマキリ好き。幼い頃から夢はずっと昆虫博士でした。
中学生のときは出身地の名古屋からはるばる関西まで、1人で新幹線に乗りカマキリの専門家に会いに行ったり、高校生のときには大学院生に交じってサミットに出席し、論文を書いたりと、その熱中度合いは並大抵のものではなかったそう。

中学生の時に出会った“カマキリの師匠”が近畿大学 農学部の教授であったことから、自身も近畿大学を目指すようになりました。

しかし高校3年生頃から徐々に「俺、研究職むいてないな」と思うように。奥野さん曰く「集中して物事をじっとやるのが得意じゃなくて。喋ったり動いたり、コミュニケーションを取るのが好きだったんですよね」だったからだそうです。

そんな2人は1年生のときに近畿大学のサークルで出会い、意気投合。そして、西さんから奥野さんに今回の話を持ちかけたのは、すでにご紹介した通りです。
「最初、奈槻(※西さん)からいきなり電話がかかってきて、(その時のことを)まだ覚えてます。9月9日のお昼頃でした。『お店貸してもらうチャンスもらったから、お店やろう』みたいな話をされて。

僕も後先あんまり考える性格じゃないし、面白そうと思ったんで『お前いいこと言うやん、やろうや』って言って、その次の日からスタート。ほこりを被ったお店に友達をたくさん呼んで、お店を再生し始めました」(奥野さん)
最初の1~2か月はお客さんがほぼ来ず、SNSに写真を投稿したり、ラーメン好きの人にDMを送ったりと必死にアプローチを続ける毎日。また積極的に関西のラーメン店へコラボ企画の提案をするなど、2人は思いつく限りのトライを重ねます。

PR活動にも力を入れようと考え、独学でプレスリリースをつくり、メディアにもアプローチ。しかし、「学生がお店をしている」という珍しさもありテレビなどの各種メディアに何度か取り上げられたものの、テレビ放映後もお客さんの波は全く来なかったといいます。

やる気は十分で始めたものの、いまいち手ごたえのない日々。そんな2人が「何がダメなのか、全く分からない」と、次の一手に悩んでいたときに知ったのが、中川政七商店が取り組むN.PARK PROJECTの存在でした。
NAKAGAWA’s eye
弊社スタッフから「大学生でラーメン屋をやっている子がいる」と聞いて興味を持ち、会いたいとリクエストしました。そこからの展開は色んな意味でエキサイティングでした。笑
後編をお楽しみに!

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INFO

すするか、すすらんか。

奈良県奈良市南城戸町28−34
営業時間:平日 18:00~21:00、休日 11:00~15:00 / 18:00~21:00
定休日:火曜日
Instagram:https://www.instagram.com/susuruka_susuranka/

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文:谷尻純子 写真:奥山晴日

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